第95回 東をどり 演目紹介

演目・出演者


演目詳細(プログラムから一部抜粋)

吾妻八景

文政十二年に作曲され、当時の長唄界では異端視されたようです。その後、優雅でありながら粋な雰囲気を醸し出す曲として、愛好家に受け入れられ、舞踊界でも多く上演されるようになりました。今回は、序開きとして新橋の若手七人による舞台を御覧頂きます。

卯の花

卯年の初春にできた清元の代表的な歳旦浄瑠璃の一つ。江戸情緒に溢れ、深川や向島界隈の四季の風物を詠み込んでいます。白く可憐な花を咲かせる卯の花を、雪に見立てて兎を作るという洒落た歌詞で始まり、江戸っ子が高値を競う初松魚や、佃節という粋な騒ぎ唄など賑やかな江戸の様子を感じさせます。


銀座囃子

今や太鼓ブームと申し上げてもよい程、次々と太鼓の集団が急速に増えて参りました。之に便乗すると言う訳ではありませんが、私の考えでは芸者のお座敷の演奏をもう少し拡げ、立派な大道具に居並び、セリ上がると言う見た目の豪華さも狙いの一つです。然も華やかに且つ品格を持った新橋若手総出演に依る太鼓と笛の大合奏です。

新橋五人女

「新橋五人女」は言わずと知れた歌舞伎の稲瀬川勢揃い場の女版です。此の場は全員ベテランばかりの登場で、先ずツラネと言う口上を一人づつ喋ると言う趣向です。

座敷唄メドレー

永く愛されてきた小唄や端唄の名曲を、メドレー形式でお目にかけます。ミュージカルの様に歌いながら踊ったり、囃し言葉や歌詞を口ずさみながら踊るという、普段はなかなか演らない趣向になっております。

廻り灯篭

「廻り灯篭」は祭りの後の静けさを、秋の夜に浮かぶ浮世絵のイメージです。静かな秋の風情をご一緒に楽しんで頂きたいと存じます。

祭りの賑い

祭りの賑やかさを背に、いなせな男と粋な芸者の睦まじいひとときといった趣向の一幕です。